5月23日、国と地方の協議の場が官邸で開催され、本会からは森会長が出席し、「骨太の方針」の策定、一億総活躍、地方創生及び地方分権改革の推進などについて協議を行った。
冒頭、安倍総理大臣からは、熊本地震の被災地の復旧・復興に向けて、全国の自治体から職員を派遣する等の支援が行われていることについて謝辞が述べられた。また、デフレ脱却に向けては道半ばであるが、国と地方が一体となって、GDP600兆円の実現、希望出生率1.8、介護離職ゼロの実現を目指し、より強固な成長と分配の好循環をつくり上げていきたい。地方創生については本格的な事業展開の段階に入り、また、地方分権改革についても、地方版ハローワークの創設など数多くの改革を実現したが、改革に終わりはない。地方の発意による分権改革が力強く推進されるよう、国としてもしっかり後押ししていく考えである旨の発言があった。
協議に入り、「骨太の方針」の策定状況等について、石原内閣府特命担当大臣(経済財政政策)から説明があった。森会長からは、熊本地震に対応するために国において補正予算が編成されたことについて評価するとともに、熊本城の修復に係る財政支援や、災害対策の中心的施設としての機能を持つ庁舎や避難施設等の耐震化を促進させるため、緊急防災事業債を活用できるようにするなどインセンティブが働くような財政措置を講じていただきたい。地方財政対策については、地方の一般財源総額の確保はもとより、市町村の貴重な財源であるゴルフ場利用税の堅持などについて発言し、さらに、公共サービスイノベーション・プラットフォームについては、自治体の人口比例や地域特性などにも十分配慮するよう理解を求めた。
また、一億総活躍、地方創生及び地方分権改革の推進について、加藤一億総活躍担当大臣及び石破内閣府特命担当大臣から説明があった。森会長からは、霞ヶ関の縦割りにどう横串を刺していくかということが問題であり、ニッポン一億総活躍プランや地方創生は非常に大きな役割を果たしている。本日、全国市長会の「人口減少社会における多世代交流・共生のまちづくりに関する研究会」が報告書を出した。市町村は、高齢者福祉も児童福祉も幼児の保育園も一括してやっている。そのため、この報告書では施設の複合化を進めていくことをはじめとする政策を打ち出している。これらの政策を進めていくためには、内閣府に力を入れてもらい、縦割り行政に横串を刺す政策を強力に進めていただきたい旨の発言を行った。
○配布資料
・資料1 「骨太の方針」の策定等について(内閣府提出資料)
・資料2 国と地方の協議の場(ポイント)(地方六団体提出資料)
・資料3 平成29年度の地方税財政について(地方六団体提出資料)
・資料4 ニッポン一億総活躍プラン(案)(内閣官房提出資料)
・資料5 地方創生、地方分権改革の推進について(内閣官房、内閣府提出資料)
・資料6 地方創生、地方分権改革及び一億総活躍について(地方六団体提出資料)
森会長(右側手前から3番目)