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国と地方の協議の場(第2回臨時会合)を開催し、森会長が出席(平成23年11月29日)

 11月29日(火)、国と地方の協議の場(第2回臨時会)が開催され、本会からは森会長が出席し、子どもに対する手当について協議を行った。
 冒頭、野田総理大臣からは、「国と地方の間の様々な重要課題については、法律で定められた国と地方の協議の場などを活用しながら、地方の意見をしっかりと聴き、政府として対応を決めていきたい。今日の議題である「子どもに対する手当」については、8月4日の三党合意の中で、国と地方の協議の場を活用して議論するとされていることを踏まえ、本日、協議の場を開かせていただいたので、積極的な意見や提言をお願いしたい」との発言があった。
 次いで、小宮山厚生労働大臣から、厚生労働省提出資料(資料1)の説明と合わせ、「マニフェストでは全額国庫負担としていたが、地方に負担をお願いすることになったこと、また、今回地方六団体に文書でたたき台を示したやり方についてお詫びする。24年度以降の子どもに対する手当は8月4日の三党合意を踏まえて協議するが、地方とも十分協議したい。本日改めて提案するが、政府として、年少扶養控除等の見直しに伴う地方の増収分を充当することで負担を見直し、国1:地方2の割合から国:地方を1:1とすることとした。本日の協議の場を含め丁寧に議論したい。」との発言があった。
 地方側からは、「子どもに対する手当について」(資料2)を提出するとともに、子どもに対する手当については、基本的なところで意見や考え方が食い違っている。2:1(地方:国)を1:1にするというのは地方を逆なでするもので、「1:1」と言って、5,000億円も更に地方の負担を乗せて、何の裁量もないものに全部あてるという話を認めてしまったら、「中央集権」「地方隷属」以外の何ものでもなくなってしまう。交付税額がそれほど増えない中で、裁量の余地のないものがどんどん増えていくというのは、大変無茶な話しであり、誠意を見せていただけないことには議論することも出来ない状況になっているのが、地方六団体の共通の認識であり、政府は是非汗をかいて再提案して頂きたい、などを発言した。
 森会長からは、子育て支援政策は国と地方がパートナーとして協力してやるものであり、現金給付だけを取り上げ、地方が実施する地方単独事業を十分評価せずに一方的に地方負担を求めるのは、遺憾と言わざるを得ない。本会は、先日、これに対する決議をしており、子どもに対する手当は、全国一律の現金給付であり、支給に伴う事務費及び人件費、所得制限導入に伴う所得制限世帯に対する税財政上の措置を含め全額国庫負担とすべきである。また、年少扶養控除等の見直しに伴う地方増収分については、地方固有の一般財源であり、これを子供の手当に充てるとすることは地方分権に逆行する。地方財政全体をみると、来年度、固定資産税が5,000億円もの大幅な減収が見込まれ、車体課税廃止の議論もされている。このような、減収の議論はせず、増収だけを子ども手当にと言われても、良いと言える訳がない。厚生労働省は全体を見てもらいたいなど、を発言した。
 最後に、藤村官房長官からは、今後も協議を続けて何とかいい決着にしていきたいとの発言があった。

配付資料

 

(写真) 森会長
森会長
(写真) 野田総理
野田総理