資 料 編
家庭系一般ごみの有料化に関する調査結果
(平成9年度「都市における廃棄物管理に関する調査」の補足調査から)
(平成9年度「都市における廃棄物管理に関する調査」の補足調査から)
1.家庭系一般ごみの有料化に関する調査の概要
(1)調査の目的
(財)日本都市センターでは、昨年度(平成9年度)、全国669市(平成9年8月現在)に対して、「都市における廃棄物管理に関する調査」(アンケート調査)を実施した。同調査によれば、何らかの方法で家庭系ごみの有料化を実施している都市は235市であった(詳細については、平成9年度報告書を参照)。
今回の調査では、昨年度の調査結果を基に、家庭系一般ごみの有料化に関して電話による補足調査を行った。以下のデータは、その補足調査をまとめたものである。なお、今回の補足調査においても、平成9年8月1日現在の状況についての回答を得たところである。
(2)調査の概要
<平成9年度調査>
アンケート調査実施都市 669市
回答数 669市(回答率:100%)
家庭系ごみ有料化実施都市 235市
<平成10年度調査>
家庭系一般ごみ有料化実施都市:152市
【有料化手法内訳】
すべて有料・・・・・・・・・・・・・・・102市 (内訳)有料指定袋制・・・・・・・・・・86市 有料指定袋とシール制の併用・・・ 5市 世帯別課金制・・・・・・・・・・ 6市 人頭制(世帯人員別課金制)・・・・ 2市 その他(併用制等)・・・・・・・・ 3市 一定量無料(指定袋・シール制)・・・・・・ 22市 臨時・一時的多量ごみのみ有料・・・・・・・28市 |
2.有料化実施都市の状況
(1)家庭系一般ごみ有料化手法の地域別区分
家庭系一般ごみの有料化の実施手法としては、指定袋制を採用している都市自治体が過半数を占め、指定袋制とシール制等を併用している都市を合わせると、約6割の都市が指定袋制を基本とする手法を採用している。また、有料化実施都市の中にあっては、九州ブロックの都市が一番多く、約3割を占めており、特に指定袋制を採用する都市が多い。 |
*各欄の下段(%)は、「地域ごとの件数÷全国の件数」で算出したもの。また、全国の行の( )内の数字は、
「各方法の全国の件数÷全国の合計件数」で算出したもので、単位は%。以下、表2から表3まで同じ。
(2)家庭系一般ごみ有料化実施都市の人口規模別・地域別状況
家庭系一般ごみの有料化実施都市を人口規模別に見ると、人口10万人以下の都市が大半で、中でも5万人以下の都市が過半数を占めている。また、地域別に見ると、中部ブロックにおいては、ブロック内における人口10万人以上の都市の比率が他のブロックよりも高い傾向にある。
「各方法の全国の件数÷全国の合計件数」で算出したもので、単位は%。以下、表2から表3まで同じ。
(2)家庭系一般ごみ有料化実施都市の人口規模別・地域別状況
家庭系一般ごみの有料化実施都市を人口規模別に見ると、人口10万人以下の都市が大半で、中でも5万人以下の都市が過半数を占めている。また、地域別に見ると、中部ブロックにおいては、ブロック内における人口10万人以上の都市の比率が他のブロックよりも高い傾向にある。
(3)有料指定袋の種類に関する地域別状況
家庭系一般ごみを「すべて有料」としている102都市の中で、指定袋制を基本に実施としている92市(注1)のうち、約8割の都市が複数の指定袋を採用している。また、指定袋は、2種類としている都市が最も多い状況にある。 |
(注1)92市の内訳は、「有料指定袋制」の86市、「有料指定袋とシール制」を併用する5市、「その他」の
3市のうちで特に有料指定袋制を基本して世帯別課金制を併用している1市である。
3.有料指定袋料金(市民負担ベース)の算出の考え方とその価格
(1)有料指定袋料金算出の考え方の例(L市のケース)
・有料指定袋:3種類(10リットル:12円、20リットル:24円、40リットル:48円)
[算出の考え方]
① 収集・運搬経費、中間処理経費、最終処分経費のうち、収集・運搬経費をもとに有料袋の料金を算定。
②1kgあたり29円50銭となるが、10パーセントの経費節減を考慮する。その結果、1kgあたり約26円37銭となる。26円37銭のうち3分の2が税金による負担、残りの3分の1が有料指定袋による料金負担との考えに立って、指定袋の価格を1kgあたり8円とする。
③ 10リットルの袋は1.5kgのごみが入ると換算して → 1.5(kg)×8(円)=12円
20リットルの袋は3.0kg 〃 → 3.0(kg)×8(円)=24円
40リットルの袋は6.0kg 〃 → 6.0(kg)×8(円)=48円
*なお、指定袋作成委託料及び収納委託事務手数料(販売手数料)については、上記とは別の項目から支出している。
(2)有料指定袋の最高価格および最低価格
①最高価格
・M市: 71.4円/ 45リットル(1リットルあたり 1.58円)
: 45.8円/ 18リットル(1リットルあたり 2.54円)
②最低価格
・N市: 10円/ 45リットル(1リットルあたり 0.22円)
7円/ 30リットル(1リットルあたり 0.23円)
6円/ 20リットル(1リットルあたり 0.30円)
(3)有料指定袋1リットルあたりの価格
3市のうちで特に有料指定袋制を基本して世帯別課金制を併用している1市である。
3.有料指定袋料金(市民負担ベース)の算出の考え方とその価格
(1)有料指定袋料金算出の考え方の例(L市のケース)
・有料指定袋:3種類(10リットル:12円、20リットル:24円、40リットル:48円)
[算出の考え方]
① 収集・運搬経費、中間処理経費、最終処分経費のうち、収集・運搬経費をもとに有料袋の料金を算定。
②1kgあたり29円50銭となるが、10パーセントの経費節減を考慮する。その結果、1kgあたり約26円37銭となる。26円37銭のうち3分の2が税金による負担、残りの3分の1が有料指定袋による料金負担との考えに立って、指定袋の価格を1kgあたり8円とする。
③ 10リットルの袋は1.5kgのごみが入ると換算して → 1.5(kg)×8(円)=12円
20リットルの袋は3.0kg 〃 → 3.0(kg)×8(円)=24円
40リットルの袋は6.0kg 〃 → 6.0(kg)×8(円)=48円
*なお、指定袋作成委託料及び収納委託事務手数料(販売手数料)については、上記とは別の項目から支出している。
(2)有料指定袋の最高価格および最低価格
①最高価格
・M市: 71.4円/ 45リットル(1リットルあたり 1.58円)
: 45.8円/ 18リットル(1リットルあたり 2.54円)
②最低価格
・N市: 10円/ 45リットル(1リットルあたり 0.22円)
7円/ 30リットル(1リットルあたり 0.23円)
6円/ 20リットル(1リットルあたり 0.30円)
(3)有料指定袋1リットルあたりの価格
指定袋制を基本にして有料化を実施している都市について、指定袋1リットルあたりの価格を見ると、単純平均では0.82円となっている(注2)。また、1リットルあたりの価格が1円以下である都市が6割強を占めている。なお、「50リットル以上」を除き、袋の容積が小さくなるほど価格が高くなる傾向がある。 |
(注2)本データは、指定袋制を基本にして有料化を実施している92市のうち、容積と価格について回答があった
83市を対象として集計したものである。なお、複数の指定袋を採用している都市については、それぞれを
集計の対象としたので、合計の件数は、対象都市数を越えている。
83市を対象として集計したものである。なお、複数の指定袋を採用している都市については、それぞれを
集計の対象としたので、合計の件数は、対象都市数を越えている。