森林の有する地球温暖化防止等の多面的機能の確保を図るため、国は、地域の事情を勘案しつつ、次の事項について積極的な措置を講じられたい。

１. 森林整備等の推進について

（１）次期森林整備保全事業計画の策定に当たっては、効果的な事業の実施及び必要な事業量を確保すること。
（２）森林整備のための担い手の確保、育成事業の推進を図るとともに、私有林の整備については森林所有者等が取組みやすい有効な手法を導入すること。
（３）木質バイオマス利用拡大に向けた総合的な取組を推進する観点から、木質ペレット等の利用拡大及び安定供給を進めるための更なる支援措置を講じること。
（４）森林整備地域活動支援金交付制度については、交付単価の引上げ及び事務手続の簡素化を図ること。
（５）森林の持つ国土保全、水源涵養、地球温暖化防止、景観形成など森林が持つ多面的機能を継続的に維持・発揮するために必要な財源を確保すること。

２. 松林は防風・防潮効果をはじめ、住宅や農地を守るといった高い国土保全機能等を有していることから、予防、駆除、樹種転換等の松くい虫被害対策を総合的に進めるとともに、環境と松林を保全する体系づくりを進めるための支援措置を講じること。