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福祉施策に関する重点要望

全国市長会の主張  -要望- H20.6



福祉施策に関する重点要望

 

 福祉施策の充実強化を図るため、国は、特に次の事項について積極的な措置を講じられたい。

1.医師等の確保対策について

(1)医師不足等の解消や地域ごと・診療科ごとの医師偏在の是正を図るため、都道府県域を越えた需給調整システムや医師派遣体制の構築を着実に推進するとともに、医学部定員の更なる増員や各種対策に係る十分な財政措置等、医師の絶対数を確保するための実効ある措置を講じること。
(2)産科・小児科医等の不足が深刻な診療科や救急医療において、医師の計画的な育成、確保及び定着がなされるよう、実効ある施策及び十分な財政措置を講じること。
(3)医学部入学に際し、実効ある「地域枠」を設けること。
 また、地域医療を担う医師を養成するための「奨学金制度」等の創設や医学部における「専門講座」の設置を促進するとともに、十分な財政措置を講じること。

2.少子化対策について

(1)都市自治体が少子化対策を効果的に展開できるよう、次世代育成支援対策交付金等について、交付要件を地域の実態に即した水準に改善するとともに、その総額を確実に確保すること。
(2)子どもの医療費無料化制度を創設すること。

3.障害者施策について

(1)障害者の自立と社会参加に向けた施策の充実を図るため、自立支援給付及び地域生活支援事業について、自治体間格差を解消するとともに、超過負担が生じないよう、地域の実態を踏まえ、十分な財政措置を講じること。
 また、サービス利用者の公平性に配慮しつつ、利用者負担等について一層の軽減策を講じること。
(2)障害者施策に関する制度変更については、早期に適切な情報を提供し、十分な準備期間を設け、国民の理解を深めるとともに、都市自治体の意見を踏まえて計画的に実施すること。
 また、制度変更に伴う経費やシステムの改修経費等に対して、十分な財政措置を講じること。
(3)障害者(児)の多様なニーズに適応した福祉施設の整備について、更なる財政措置の充実を図ること。
 また、報酬の見直しに当たっては、事業所の安定的な運営が確保されるよう、地域における利用者の公平性や利用実態を十分踏まえ適切な内容となるよう配慮すること。

4.生活保護制度について

(1)生活保護費負担金については、現行の国庫負担率を堅持すること。
(2)生活保護制度全般について、総合的な検討を行うに当たっては、「国と地方の協議の場」を設置し、地方の意見を十分尊重すること。