農林水産業の振興に関する要望
農林水産業の持続的発展と長期的な安定を図るため、国は、地域の事情を勘案しつつ、次の事項について積極的な措置を講じられたい。
1.品目横断的経営安定対策について
2.米政策の改革を強力に推進すること。 また、平成19年度以降の産地づくり対策については、現行の助成水準を維持すること。
3.担い手・ 新たな就農者を確保するため、技術指導、経営資金融資、農地の集積など経営安定に資する事業の充実を図ること。
4.WTO農業交渉及びFTA農業交渉にあたっては、非貿易的関心事項への配慮など、日本提案の実現を目指す従来の基本方針を堅持するとともに、上限関税設定の導入の阻止、重要品目の数の十分な確保など適切な国境措置を確保すること。
5.日豪EPA交渉にあたっては、米、麦、牛肉、乳製品、砂糖など我が国の重要品目である農産物について、関税撤廃の対象から除外または再協議の対象となるよう粘り強く交渉すること。 また、農林水産業の国際競争力の強化につながるよう、政府を挙げて対応すること。 6.牛海綿状脳症(BSE)対策については、発生防止策並びに安全確保を継続すること。
7.乳価の下落など厳しい経営状況にある酪農業に対して、積極的な経営安定対策を推進すること。
8.家畜排せつ物処理施設の整備のため、平成20年度以降も必要な財政措置を講じること。
9.農業農村整備事業に係る都道府県営事業については、団体営事業として円滑に取組むことができるよう適切な措置を講じること。
10.農業振興地域の指定に係る専門的知識・技術を市が備えている場合は、都道府県から市へ指定の権限を移譲すること。 また、農用地区域の指定・変更にあたっては、都道府県の同意を不要とするよう必要な措置を講じること。
11.生産緑地法に基づく生産緑地の買取り申し出に対して柔軟な対応が可能となるよう特例措置を追加するとともに、同申し出に対応するための措置を講じること。 また、市民農園等に相続が発生した場合には、相続税納税猶予など税制上の優遇措置を講じること。
12. 農地・水・環境保全向上対策を強力に推進するとともに、更なる制度の拡充を図ること。
13.湖沼、河川の水質浄化対策の強化と事業効率を上げるため、農業集落排水事業の一層の推進を図ること。
14. 野生鳥獣による農林作物の被害が激増しているため、防除対策の調査研究を行うとともに駆除・防除等に係る必要な財政措置を拡充すること。
15. 中山間地域及び山村・過疎地域における農業、林業、畜産業の振興に対して積極的な支援を講じること。また、農地保全や後継者対策などに対して財政的な支援を講じること。
16.地産地消を推進するため、学校や福祉施設等における給食を進めるなど支援システムの充実を図ること。
17. 食料自給率向上に向け、関係者が一体となった取組みを推進すること。
18.森林整備等の推進について
19. 山村地域の振興のため、平成20年度以降もふるさと林道緊急整備事業を継続するとともに、林道整備事業に必要な財政措置を講じること。
20.貴重な観光資源としての松林や、潮害・防風・防砂など住民の生活環境を守る役割を持つ海岸松林等について、松くい虫被害防止対策等を講じること。
21.林業の振興を図るため、地域材の利用促進を図るとともに、需要拡大策に対する支援の充実を図ること。
22. WTO水産物貿易交渉にあたっては、現行の輸入割当制度及び関税水準を堅持すること。
23. 水産基本法に則り、水産業の経営安定対策の更なる推進を図ること。 また、漁港整備の推進のため、必要な財政措置を講じること。
24. 漁業用燃油価格高騰により、厳しい経営状況にある漁業者に対し漁業経営の健全化を図るため、燃料油及び石油関連製品の価格安定と漁業者への支援措置を講じること。
25. 漁業系廃棄物の処理対策及び再資源化に関する調査研究の更なる推進を図ること。
26. 沿岸諸国との漁業交渉を強力に推進するとともに、民間漁業交渉に対する支援を強化すること。
以上要望する。
|